イレブンワークス

~主夫→起業のキセキ~

MMAのアマチュア試合にチャレンジする仲間のお手伝いをした件!!

こんにちは!

イレブンワークスのイレブンです!

ジムトレーナー必携のアイテム、ベリープロテクター!トレーナーでも何でもない人が個人で持っているのは珍しいかもしれません(笑)

日々キックボクシングを頑張っております!!

おかげさまで顔なじみが増えてきて、みんな仲良く楽しく練習が出来ています。

そんな中、初めてMMA総合格闘技)の試合に挑戦しようという若者が!!

※通っているジムは総合格闘技のジムで、キックボクシングのみのクラス、寝技のみのクラス、総合のクラスなど様々あります!彼の方が本流で、私は選り好みしてるのでキックボクシングクラスしか出てません(笑)

頼りにされると、頑張りたくなりますよね!!

……例え私にMMAの経験が無くても(笑)

そう、私は柔道、古武術ブラジリアン柔術、キックボクシングの経験はあるものの、それら全てを混ぜ合わせてぶつけ合う『総合格闘技』の経験は無いのです(笑)

しかも、ジムのコーチ役でも何でもない一般会員です。

私の立場をまとめると、こんな感じ……

ダイエットインストラクターとして個人事業主をしていますが、そのための勉強&自身の趣味として、格闘技を習いに行っている一般会員です!!

そんな自分を練習パートナーとして頼ってくれた大学生のジム仲間。以下Y君のためにあれこれ考えながらやったこと。特に、他の会員さんとの時は意識せず、彼と組む時にだけ特別に意識したことを、備忘録として書いていこうかなと思います!!

Y君の試合決定以前

Y君は、キックボクシングの経験が少々。メインとしては野球をやってきておりフィジカルは十分!!総合格闘技のジムは初めてということで、もう1年以上私と一緒にジム通いをする仲間です。

試合出場を目指して熱心に取り組む彼としては、最近アマチュアの試合に出始めた私とは温度感が合うと思ったのでしょう。彼自身の試合が決まる以前から、私と彼は良くペアを組むようになりました。

そのうちに、ミット打ちの練習でお互いに強化したい攻撃を多めに盛り込めるようにリクエストを出し合うようになりました。

膝蹴り

Y君は、Youtubeなどでプロの試合を観るのも好きなようで……特に『ONE Championship』で立ち技格闘技の試合を多く観ているようです(いやMMA観なさいよ、と思わなくもないですが(笑)

タイの一流選手たちの試合を観ていると、『膝蹴り』をカッコよく決めてみたくなりますよね☆彼もその例に漏れずといったところでしょうか、膝蹴りを練習したいと私に申し出てくるのでした!!

膝蹴りは、腕にはめるミットだけでは受け止めにくい技です。そこで冒頭の『ベリープロテクター』が大活躍!!片腕のミットを、腹に巻いたプロテクターに添えて受け止めます!

プロテクター越しとはいえ、腹に衝撃が来るので……私の腹筋の方がなかなか鍛えられます(笑)

 

我々が通うジムでは、一般会員が膝蹴りを教わる機会は少ないです。危険であること、受けるのが難しいこと、ジム主催のアマチュアキック大会では、相手の首を捕まえて(首相撲)からの膝蹴りが禁止されていることなどが理由だと思われます。

しかし私は、昔通っていた硬派なジムで膝蹴りの基本を学んでいたので、それを教えようと思ってミット打ちに取り入れました!!

 

①前蹴り→回し蹴り→膝蹴り

同じ足で、連続して行います。この攻撃の流れが、実戦でそのまま出ることはまずないのですが……狙いは、この3種類のキックは間合いが違うということを体得することです。

前蹴りを良い間合いで当てて、お互い動かずにそのまま回し蹴りへ行こうとしても、回し蹴りの方がリーチが短いので届きません。回し蹴り→膝蹴りの際も同じです。

なので、蹴りと蹴りの間に、間合いを調節し、再度蹴りに威力を与えるための『踏み直し』が必要です。

蹴った足を戻して地面についた直後に、軸足を1歩踏み込みます。バン!トトン、バン!トトン、バン!というリズムになります(この説明には絶対に動画が必要ですね(汗)後日用意するかもです)。

難易度は上がりますが、踏み直しをする際に後ろに下がることで、逆の流れも可能です。膝蹴り→回し蹴り→前蹴りですね。

 

②直線パンチ→曲がるパンチ→膝蹴り

例1:ジャブ→右フック→スイッチ→左膝蹴り

例2:ストレート→左フック→右膝蹴り

このコンビネーションは実戦想定です!フックが当たる間合いなら無理なく膝蹴りも当たるというものです。直線パンチから膝蹴りに繋ごうとすると、ステップで前進する距離が長くなり、時間がかかるためややリスキーです(もちろん、まだ少し間合いがあるのに一気に膝蹴りで飛び込んできた!と、相手を驚かせる効果はあります。どんなセオリーにも『あえて逆』があります(笑)。

また、フックがガードされたらパンチの手を後頭部に巻き付ける、下にかわされると思ったら下に押さえつけるなどして、次の膝蹴りから逃れられなくする効果もあります。

ただ、この時点ではY君がどんなルールの試合に出るかがわからないのであまりこの効果については説明しませんでした。

Y君試合出場決定後

お互いに強くなれるように頑張っていたところ、ついにY君の試合出場が決定しました!先述の通り、MMAルールでの試合です。

ただ、少し変わったルールがありました!

エルボーパット着用で、肘打ちアリなのです!!

これでY君はさらにテンションが上がったのかもしれません(笑)早速、肘打ちをミット打ちに取り入れました。

また、MMAにはタックルもあるので、タックルも組み込んでいき……徐々にカスタムが進みます(笑)

肘打ち

せっかくルールで肘打ちアリだし、タイ人選手の肘打ちを観るのも好きだし、ということでどんどん取り入れます!

①ジャブ→左縦肘

足さばきが重要なコンビネーションです。後ろ足で踏み切り、前足を出すと同時にジャブを打つのですが、すかさず前足をもう1歩踏み込み、ジャブを打った同じ手で縦肘を打ち込みます。この際後ろ足は最初に踏み切った位置のまま。

ジャブを2回打つ、いわゆるダブルジャブと比べて、一度手を戻さなくても良い分だけ速く打てます。ただ、ジャブを打った手を戻さずに、腕を曲げて肘を相手に向ける縦肘の形を取ると、攻撃の有効範囲(リーチ)が想像以上に短くなるので、前足の踏み込みを思い切らないとクリーンヒットしないので要注意。

また、肘打ちはパンチミットでは受けられません!……少なくとも私は(汗)キックミットの中でも、湾曲したタイプが受けやすいと思います。

肘打ちアリのミット受けにオススメ……というより、私が持っている格闘技用品で一番頼りにしているお気に入りの物を紹介しておきます!!

item.rakuten.co.jp

 

②直線パンチ→曲がるパンチ→肘打ち

例1:ジャブ→右フック→左縦肘

例2:ストレート→左フック→右横肘

先ほどの膝蹴りと同じ流れです!徐々に距離を詰めて、無理のない距離から肘打ちを当てます!

 

③手で引き寄せて膝蹴り→肘打ち

私が参加するアマチュアキックボクシングの試合では、首相撲の状態からの膝蹴りが禁止されています。首相撲とは、両手を相手の首の後ろに回して相手の身体を引きつけ、動きを制御する姿勢のことです。

そのため、試合決定以前の膝蹴りの練習は、相手の身体に手を触れずに膝蹴りだけを当てる形(テンカオ)で行っていました。しかし、組んで良し、そのまま倒して良しのMMAルールなので、以下のように手も有効に使う形にします。

例1:左手で相手の左肩を持ち、引き寄せながら左膝蹴り

例2:右手で相手の右肩を持ち、引き寄せながら右膝蹴り

余談ですが、この例1,2の動きはどちらとも、アマチュアキックのルール上でも使えます。肩を持っただけでは”首相撲”とは言えないからです。ただ、相手に接触してコントロールする術を覚えてしまうと、首相撲と混同してうっかり出てしまう可能性があるな……と思い、私自身は意図的にこの練習をしないようにしています。

例1,2では、肩を持った時点で互いの顔の前を腕が横切っているため、顔面に反撃をもらいにくいです。また、膝蹴りを打った後は、手を置いた肩の方向に回り込めば、相手は向き直らないと反撃できないため時間の猶予があり、ほぼどんな攻撃も打ち込めます。

ただ、逆の肩を持つ攻撃もあります。

例3:左手で相手の右肩から首裏にかけてのあたりを持ち、引き寄せながら右膝蹴り→右肘打ち

例4:右手で相手の左肩から首裏にかけてのあたりを持ち、引き寄せながら左膝蹴り→左肘打ち

まず手の置き方が違います。例1,2では肩の上から置くように持ちますが、例3,4では肩から首裏にかけて横から巻くように持ちます。自分自身の体の中心軸及び、相手の体の中心(膝蹴りを当てるターゲットポイント)に向かって膝蹴りに力を込めるには、このように手の置き方を変えるのが有効です。

また、例1,2と異なり、肩を持った時点で互いの顔の間を遮るものがありません。素早く膝蹴りを打つ必要があります。さらに、例1,2では相手を斜めに引いているので膝蹴り直後に自然に横に回り込めますが、この場合は膝蹴りの直後も相手の正面に居続ける形になるため、素早い追撃も必要です。それが、膝蹴りを打った側の腕による肘打ちです。

この際、膝蹴りを打った足を戻して着地し、再度地面を蹴って肘打ちに繋ぐよりも、膝蹴りの脚を戻しながら、着地よりも前に肘打ちを打てると良いです。通常のキック→パンチのコンビネーションよりもワンテンポ速い繋ぎになり、至近距離、真正面というリスクに打ち勝つ可能性が上がります。

余談2です(笑)例3,4は、首裏に手を回すことから”ワンハンドでの首相撲”と認識されかねないものです。私が参加するアマチュアルールでもグレー……ですので私は行わないようにしています!

この4つの例は全てパンチから繋げることが出来ますので、まとめておきます。

③-1:ジャブをわざと相手の顔の左側に外す→例1

③-2:ストレートをわざと相手の顔の右側に外す→例2

③-3:左フックを振るふりをして、相手の右肩から首裏にかけてを掴む→例3

③-4:右フックを振るふりをして、相手の左肩から首裏にかけてを掴む→例4

さらに……最初からパンチをフェイントに使うのではなく、本気で当てに行ったパンチが防御された時にも、すかさずこの流れに移っていければ……

例えば、ジャブ、ストレートをヘッドスリップでかわされてもすぐに肩を持つ、フックをブロックされてもすぐに首裏を取りに行くところまで出来れば、相当な使い手と言えるのではないかと思います☆

タックル

今回初試合のY君は、まだ戦いのスタイルが定まっていないため、ひとまず何でもできるオールラウンダーを目指していく方針です。やっていく中で、自分の強みが見えてくるだろうと。

キックボクシングの経験があることと、これまで私が手合わせしてきた感覚からすると打撃中心に戦うストライカータイプに見えますが……そこは本人の意向が優先です!

また、私が参加していない寝技クラスでの彼の様子もわかりませんしね(笑)

ということで、自ら寝技の展開を仕掛けに行く”タックル”の練習もミット打ちに取り入れます!とはいえ、キックボクシングクラスの時間帯で行っていることなので……そのまま寝技の展開に行くことはせず、倒した直後にパウンド(寝た相手への上からのパンチ)連打という内容にします。

タックルでミット持ち(この場合は私です)を倒すところまでやる時点でキックボクシングを完全に逸脱していますが(笑)私とY君の合意があり、インストラクターの先生も応援してくれているのでOKです(笑)
ミット打ちにタックルを取り入れる具体的なやり方としては……
私がY君に号令を出してパンチやキックを打たせる中で、タックル!という号令も出します。そうしたらY君は私に両足タックルを仕掛け、仰向けに倒れた私の胸元に構えたミットに左右のパウンドを10連打します。
 

タックルのディフェンスを想定した練習も取り入れます!

号令を出す中で、予告なく私がY君の前足をミットで触りに行きます。そうしたらY君は”バーピー”を行います。

バーピーの説明はWikipediaが完璧にしてくれているのでそちらにお任せします(笑)

ja.wikipedia.orgエクササイズとして考案された運動であるバーピーですが、Wikipediaの最後の段落にも書いてあるように、格闘技で相手のタックルを防ぐ動きにも使えるのです!!

タックルをする側は、体勢を低くして突進し、相手のもも裏や膝裏に手を掛けることを狙っています。バーピーの動きが、それを防ぐために機能します。

手を地面に付ける動きは、低く突進してくる相手の両肩を抑える動きに。両足を後ろに伸ばす動きは、もも裏や膝裏を相手から遠ざける動きになります。

エクササイズのバーピーよりもさらに実戦的に行うのであれば、両足を後ろに伸ばす際の姿勢に気をつけます。本来であれば、両足を後ろに伸ばした際の姿勢は、腕立て伏せの腕が伸びた際のような形になります。

より実戦的な形は、この姿勢から身体を反らし、腰の前側が地面につくような姿勢(ヨガで言う『アザラシのポーズ』)です。腕立て伏せの姿勢ではまだ重心が高く、タックルが得意な相手だと防ぎきれないことがあるので、両足を後ろに伸ばすと同時に、腰の前側を地面に落とすイメージで行えば防御成功率が上がるはずです!

この”格闘技版バーピー”をミット打ちの中でとっさに行います!

立った姿勢で打撃を打ち込むのに集中している中、いきなりディフェンス側に回るということ、一度手をついて両足を後ろに投げ出した姿勢から、再度立ち上がって打撃を打ち込んでいくということが重なり、運動強度が跳ね上がります!!

しかしスタミナに自信があるY君はものともしません!私にはムリかも(汗)

対戦相手判明後

試合の1週間ほど前の時点で、Y君の対戦相手が判明しました!!

かなり極端なグラップラー(組みつき、寝技中心のスタイル)とのことです。

これを踏まえて、またミット打ちの内容に反映します!

グラップラー対策

相手選手は、打撃はほとんどがフェイントで、重心が高い構えから一拍取って沈み込み、タックルに入ってくるのが得意とのこと。独特の一拍があるため、タックルのタイミング自体は読みやすいものの、半端な対応では確実に寝かされるほどの粘り強さを持っているようです。

 

まず、オールラウンダーを目指す練習をする中でそこから自分が得意な物を探す、という考えは試合後まで封印し、寝技につき合わないストライカースタイルを模索します。

そのため、ミット打ちからは、相手との距離が近づきすぎたり、相手に掴まれそうな攻撃を減らし、その逆の攻撃を増やします。

減らす攻撃としては……フック、ミドルキック、膝蹴り、タックルなどです。

増やす攻撃としては……ジャブ、インローキック、カーフキック、三日月蹴りなどです。

立ち回りとしては、ジャブ→インロー、ワンツーワンなど、直線的かつ体勢を戻しやすいコンビネーションの合間に、カーフキックや三日月蹴りなど、キャッチされにくくクリーンヒットすれば1発で効くような攻撃を混ぜます。

 

相手を深追いせず、常にタックルを警戒するため、上記のタックルのディフェンスを想定した練習の内容も少し変えます。

対戦相手決定前のタックルディフェンスの練習においては、私がミットで脚を触りに行くのは、単にバーピーをさせる合図でした。しかし相手がグラップラーと判明したので、もう1段階シビアにします。

まず、私が脚を触りに行く動きを、単なる合図ではなく、より深く踏み込み本当に触りに行きます。Y君はその動きを見切り、バックステップだけで触られない距離まで下がれるなら下がる。触られそうと自己判断したらバーピーをする、といった内容にしました。

 

Y君はとにかくスタミナがあり、5分2ラウンドというアマチュアの中ではハードな試合時間の中でも動き続けられるだろうという計算をしました。

寝かされないよう動き続け、隙の少ない攻撃をばらまきながら、時折ダメージ目的のカーフキックや三日月蹴りを混ぜていき、相手が削れてきた、効いてきたことが明らかになるまでは攻勢に出ないというのが大まかな作戦です。

 

さて、MMA未経験者が偉そうに立ててみた作戦が以上になります!!

とはいえ、ジムの先生も賛同してくれていますので、全く的外れでもないようです(笑)

果たして結果は……??

結果、まとめ

この記事を書き始めた頃には既に結果は出ていました。

Y君は残念ながら、締め技をくらい一本負けとなってしまいました……。

かなり極端に首絞め、関節極めを狙ってくることが事前にわかっていたのにやられてしまいました……ここは、対策をかいくぐって来た相手選手に天晴れです!!

そしてY君……意気消沈かと思いきや、ほんの少し休んですぐに練習に復帰しています!流石、気力充分!!

そしてそして、私はというと……練習パートナーとして、メニューを考えたり作戦を立てたりしたことが本当に貴重な経験になりました!!こんなことは格闘技のコーチでなければ経験できません!

良い結果が出なくて残念でしたが、私を頼ってくれたY君には本当に感謝します!!

Y君、また一緒に頑張ろう!!

今度は私の番です!!(7月試合予定!!)