こんにちは!イレブンワークスのイレブンです!!
『X』や、前回の記事でも触れましたが……
ジムの先生から「これだけ頑張ってて試合に出ない人は居ないです」と言って頂いたので…
— イレブンワークス@ダイエット! (@elevenworks11) 2023年12月13日
アマチュアキックボクシングの試合に挑戦することに決めました🤩
プロ格闘技が好きで、テクニックを真似したいという気持ちでキックボクシングをやってきましたが、ついに時が来たようです🤣
頑張ります🥊💥💥
こういった流れがあり、アマチュアキックボクシングの試合に初挑戦!!!
しかし、結果は負けてしまいました……。
ただ、本当に学ぶことが多い、貴重な機会になりました。
試合時間はあっという間でしたが、試合前、試合中、そして試合後から現在に至るまでに様々な事を考え、実践しました。
これを自分なりにまとめ、またジムでのマススパーリングや、次回もあるかもしれないチャンスに活かすというのが今回の記事の目的です!!
初挑戦に至った経緯
5歳の時に両親に連れられて柔道を始めて以降、部活や習い事としていくつかの武道、格闘技を経験し、現在はMMA(総合格闘技)ジムの一般会員として日々格闘技を楽しんでいる私、イレブンです。
格闘技ファンとしても、K-1、PRIDEが直撃世代であり、様々な名勝負に心躍らせる少年時代を過ごしてきました。現在も時間を見つけて、生中継を観たりしています。最近はAbemaTVで格闘技を見ることが出来てありがたいですね!
現在のジムに入会して2年以上の間は、特に試合出場などは意識せず、純粋に格闘技を習うことを楽しんでいました。
この時期の心境についてが、前回の記事という事になります。
お暇な際にご一読いただければ幸いです☆
マイペースに格闘技を楽しんでいたところ、先生からの冒頭のお言葉があり……挑戦を決めました!!
……しかし、実は試合出場のお誘いは初めてではありませんでした。
入会して1年ほど経った頃には、既に練習試合に出てみないかとのお話が。
ただ、自分自身ビビっていたのかもしれません。「ケガをしてしまっては、家事育児の取り回しが出来なくなってしまう」と、もっともらしい言い訳をして、何度かあったお話を断っていました。
ただ、日々格闘技の面白さを知るうちに、試合でぶつけてみたいという気持ちが徐々に高まっていました。
また、先生の言う通り、一般会員で自分ほど頑張る人はあまりいないことも、ジムで長く過ごすうちにわかってきていました。
次第に私は「次回お誘いがあったら、挑戦しよう」とひそかに思うようになりました。そこに、期待通りのお誘いが。要は”時が来た”ということでした(笑)
ずいぶん根っこの方から振り返りましたが、こうした流れで挑戦が決まりました!!
試合前の考え
試合に出るぞ!と決めたのは良いものの、どういう準備をしていけば良いのか……。初めてのことで右も左もわかりませんでした(笑)
まずは心構え。
「ケガをしてしまっては、家事育児の取り回しが出来なくなってしまう」
これ自体は私にとって真実です。
それに対して先生は、
「ヘッドギア、レガース装着に大きめのグローブ。そこまでケガのリスクはありません。そんなことより、たったの2分2ラウンド。あっという間です。とにかく思い切って、出し切れるように頑張って!」
とのことでした。
まあそれもそうか、です。ケガのリスクは日ごろのジム通いの中にもありますので(笑)
次に、どんな練習をすべきか、について。
「イレブンさんは日ごろの練習に加えて、自主的に居残って縄跳びをやるほどなので、スタミナ強化を特別やる必要はないでしょう。もともとキックの方が得意だと思うので、とにかくそれを出していけるようにしましょう」
とのこと。
あくまでも、グループレッスンに参加しているだけの立場である私です。私一人が練習に参加しているわけではないので、レッスン内容が私の試合用にカスタムされるわけではありません(笑)
ですので、練習後半のマススパーリングの時間で、キックを多く出せるようにという先生からの課題に取り組むことになりました。
自身のスタイルを踏まえての作戦
大学を出てすぐの頃に通っていたジムでは、空手ベースのクラシックなキックボクシングを教わっていました。
現在のジムに通い始めてしばらくの間は、上記の先生とはまた別の先生(現在は移籍してしまいました泣)に、ムエタイベースのキックボクシングを教わりました。
そこに今の先生の教えであるMMAスタンディングも乗っかって……。
最終的には、スタンスが狭く、手のひらを相手に向け、高めに構えて蹴り技中心……『ムエタイ・アップライト』に落ち着いています。
これまでの教えはどれも理にかなっていて素晴らしいものでした。
しかし、Youtubeで格闘技テクニック動画を見漁る中で「これカッコいいな。やってみたい!」と思うことが多かったのがムエタイ系だった、というのがスタイルの決め手になりました!
また、私は「後ろ重心」の人間であるため、ムエタイの構えと相性が良いのかもしれません。
(「重心」については別記事にまとめる予定です!)
これを踏まえての作戦なのですが……。
まず、アマチュアの試合であるため、プロのように2か月ほど前から対戦相手が決定し、その相手を研究するような流れはありません。
現に、今回の試合が1月14日に開催されたのに対して、参加者の募集は1月7日まで行われていました(笑)
ですから、特定の個人を「読む」ことは出来ません。そもそも、対戦相手が分かったところで同じアマチュア選手。映像などの情報は無くて当たり前です。
ということから、そもそもアマチュアの試合に臨むにあたっての「作戦」とは、あくまで自分ベース。自分のやりたいことが出せるように準備していくということのようです。
……しかし。
しかしどうしても、相手を想定した作戦が立てたい(笑)
これは性格の問題なのです(笑)
現在のジムの先生たちも、はっきりとは言いませんが「作戦なんか用意したってなかなか思い通りにはいきませんよ?大外れだったらその時どうするんですか?」と言いたげな雰囲気を醸し出していました(笑)
その上で、それでもなお、考えた作戦がこちら。
『仕掛けを作って、突っ込んでくる相手を迎え撃つ』
要はカウンター狙いです。
なぜこう考えたか。
それは、アマチュアキックボクシングという舞台と、そこに参加する選手の傾向を予測してのことでした。
プロキックボクシングの試合は、3分3ラウンド、もしくは5ラウンドで行われます。
対して今回の試合のような、ビギナー向けアマチュア大会は2分2ラウンド。がむしゃらに戦っていればあっという間に過ぎ去ってしまう短い時間です。
その時間内に何もできないで終わることが一番後悔するでしょうから、参加選手たちは、とにかく攻めることを考えるのではないかと。また、その指導者たちも「精一杯元気よくやれ」というはずです。
現に、上述の通り、私の先生も同じことを言いました(笑)
また、このようなビギナー向けの舞台に上がってくる選手は、若くて血気盛んであろうという予測もありました。私のような『遅れてきたルーキー』は珍しいであろうと(笑)
作戦のための練習
自分のスタイルと、まだ見ぬ対戦相手の想定を踏まえて、作戦を練習内容に落とし込みます。
数パターンのミット打ち込みを反復し、体に覚え込ませていきます。
①ワンツー→ランダムミドルキック
ミット側が、ワンツーを受けた後、左右どちらのミドルキックを打たせるかをランダムに構えで示します。
打ち込む側は、ワンツーの後、左右どちらのミドルを蹴ればいいかミットの動きを見て判断します。
パンチは力まず、隙の少ない直線攻撃を多く使い、そこからの連携で右も左も蹴っていきたいという狙いです。
②ランダムミドルキック→ストレート
続いてキックから入っていくパターン。ミット側が、左右どちらのミドルキックを打たせるかをランダムに構えで示します。
打ち込む側は、ミドルキックの左右は問わず、蹴った直後に右ストレートを打ちこみます。
最初が左ミドルの場合は、蹴り脚を前に下ろしたそのままの勢いで右ストレート。
最初が右ミドルの場合は、蹴り脚を引く勢いでそのまま右ストレートを打ちます。この右ミドルからのパターンの方が、右ストレートに繋ぐテンポが速いです。
右ミドルを蹴って、左の片脚立ちになっている状態のまま右のパンチまで繋ぐので、脚を一旦下ろすテンポが無い分速いという形です。
K-1で活躍したゴンナパー・ウィラサクレック選手の得意技です!(ゴンナパー選手はサウスポーなので、左ミドル→左ストレートの繋ぎになりますが)
キックがうっとうしい、無理矢理入り込んでパンチ勝負だ!と間合いを詰めてくる相手に、上手く右ストレートが刺されば……という狙いです。
③シングル、ダブル、ゴンナパー、スーパーマン
キックから攻撃に入っていくいくつかのパターンを織り交ぜた練習です。
ミットを持つ側にコントロールしてもらいます。
シングル:特に指示無く、キックを受ける形にミットを構えてもらいます。そこにミドルキックを1発打ちます。
ダブル:ミットを構えてもらう際に「ダブル」と声をかけてもらいます。そこにミドルキックを2発連続で打ち込みます。
ゴンナパー:ミットを構えてもらう際に「繋いで」と声をかけてもらいます。そこに、ミドル→右ストレートの順に打ち込みます。上述の②の内容です。
スーパーマン:特に指示無く、右ストレートを受ける形にミットを構えてもらいます。そこに右スーパーマンパンチを打ち込みます。
体重調整
作戦以前に、忘れてはいけないのが……
格闘技は体重別に”階級制”が存在するスポーツであること。
オリンピック競技である柔道やレスリング、ボクシングと同様に、キックボクシングもまた階級が存在するスポーツです。
私、イレブンは、身長165cm。体重が59~61kgを行ったり来たりする程度です。
今回の試合は、5kg刻みで階級が分かれています。私は、60kg以下級でエントリー。
プロの選手で、身長165cmであればもっと軽い階級でエントリーするでしょう。運動量が私のようなアマチュアとはけた違いなので、体脂肪率が違います。さらに食事管理などの体重コントロールのテクニックも違います。
加えて、プロは試合の前日に決められた体重をパスできるかというルールを採用していることが多いです(前日計量)。
クリアした瞬間から翌日の試合までの間に、回復食と呼ばれる、上手く栄養補給しつつ体力を戻せるような食事をとって、いざリングに上がる瞬間には、前日に測った体重よりもかなり増えていることもあります。
そのため、過激な方法で減量し、体重計に乗る瞬間さえ越えられれば……と考える選手陣営もいるようです。
当然、私のようなアマチュアビギナーがそんな手段はとりません(笑)
そもそも、今回の試合は、開始直前に体重を測る「当日計量」です。一瞬をやりすごして、あとは一日かけて回復という手段は使えません。
また、先生も「アマチュアの試合に減量までして臨むことはあまりしない方が良い。自然に元気でいられる体重で、間隔を空けずにどんどん試合をこなす方がためになる。減量するのはプロになることを意識している人ぐらいです」と言っていました。
当日は昼前に計量し、昼過ぎには試合開始。なので、試合当日は、朝起きてから計量の時間までは何も食べないという予定でした。
となると、朝一番の体重が重要になるので、毎日朝一番に体重を測るようにしました。するとやはり61kgくらいの日もある訳で……しかし心配するのはまだ早い。これは食事の内容に気を遣い始めるよりも前のことでした。
試合は1月14日。食事に気を遣い始めるのは、年末年始の暴飲暴食が終わってからでも間に合うはず……一応、日々の体重を先生に報告しながら「これなら年末年始飲み食い余裕っすね!」とお言葉を頂いてからの判断です(笑)
ちなみにですが、私はあまり大食いではなく、お酒も飲みませんので、年末年始で増え幅が大きすぎるということはありませんでした。
減量メニュー
結局、食事を変えたのは試合1週間前から。簡単に箇条書きすると以下の通り。
昼食:袋麺かカップ麺+冷凍から揚げ+麦ごはん→麦ごはんをオートミールに変える
夕食:主食、主菜、副菜など、妻が用意してくれる普段通りの夕食をしっかりと。
間食:ポテトチップスを食べることが多いんです実は(笑)→マイプロテインの低カロリー高タンパクお菓子
備考:夕食後の、妻からのデザートの誘いを断ります(笑)
カップ麺はどう考えても減量に不向きだろ!?と自分でも思うんですが、意外と助けになりました!!なぜかというと……
週4回のジムでの練習。毎回汗だくになります。体が無性に塩分を求めます……そこにピッタリなのがカップ麺。ただ、これだけだと腹持ちが悪いです。早々に麺だけを食べきってしまい、残ったスープにオートミールを投入して簡易おじやに!
オートミールは食物繊維が豊富なため、腸内環境を整えます。また、繊維質であるため良く噛むことになり、満腹感も得られ腹持ちも良いです☆
実は、カップ麺──というか、既製品のメリットがもう一つあります。それは、カロリーを正確に把握できるという事。私が毎日の食事を入力しているアプリ『MyFitnessPal』を使ってカップ麺のバーコードを読み込めば、カロリーや各種栄養素の摂取量が一括で登録できます!!
自炊の食べものでも概算での登録が可能なのですが、やはり数字が正確だと「大丈夫……これを食べてもこの数字なら体重は落ちるはず……」と安心につながります☆
『MyFitnessPal』非常に便利なのでゼヒ使ってみてください!
(また別記事でも活用法に触れていきたいところです)
試合当日
試合の6週間前くらいから、以下のスケジュールでのトレーニング。
月 家で筋トレ
火 キック2時間
水 キック2時間
木 休み
金 ジムで筋トレ1時間+キック1時間
土 キック2時間
日 休み
試合の1週間前から、前章の食事メニュー。
これらを経て、ついに試合前日。寝る前に体重を測ってみたところ……58.8kgでした!!
これなら確実にクリアできる……なんなら明日朝食をしっかり摂っても良いくらいだ……と思いながら就寝し、翌朝もう一度体重を測って見ると……58.0kg!?
寝ている間に何があったのか!?!?
とはいえ、ウチの体重計と会場の体重計に差があったりすると困るので、朝食は摂らずに会場へ。途中寄り道をして、高カロリーなチョコクリームパンを買って入ります。
計量開始。皆さんごく軽装(パンツ一丁の方も少なくない)で計量するのですが、なんと私は上半身だけ裸、下はデニムにベルトをしたままで59.6kg!!
ジムの会長も驚く計量パスをしてしまいました(笑)
計量をクリアしたので、なるべく吸収しやすいものを、食べ過ぎない程度に食べます(開始時間が近いため)。そのためのチョコクリームパンだったのですが──
私の応援に来てくださったジム仲間のお姉さんが、差し入れにたい焼きを持ってきてくれました☆☆
通常のあんこ、さつまいもマッシュ、カスタードクリームの3種があって!!!ゆるめとはいえ食事制限をしていた自分にとって、脂肪と糖が強烈に脳に響く美味しさでした!!!
その後、運営によるルールミーティング。これも一部抜粋し、簡単にまとめておきます。
【装備品】
ヘッドギア
14オンスグローブ
シンガード(レガース)
ニーパット(膝当て)
ファウルカップ(金的保護)
マウスピース
【基本ルール】
1ラウンド2分間の、2ラウンド制。
ラウンドの間には、1分間のインターバルがある。
2ラウンドの間に明確な勝敗が決しないとされた場合、引き分けとする。延長ラウンドは設けない。
【禁止技】
肘打ち、顔面への膝蹴り、頭突き、目突き、投げ技、金的への攻撃、倒れた相手への攻撃、後頭部への攻撃、膝関節への攻撃、首相撲(両手を相手の首の後ろに巻き付け、相手の重心をコントロールしながら膝蹴りや投げ技に繋げる体制。ムエタイのテクニック)
【その他詳細なルール】
1ラウンドの間に、2度ダウンをした者をKO負けとする(2ノックダウン制)。
キックを仕掛けてきた相手の脚をキャッチする行為(蹴り脚キャッチ)は有効。1度のキャッチに対して1発のみ、キャッチをしたままで攻撃することが認められる(ワンキャッチ・ワンアタックルール)。ただし、キャッチしたまま攻撃せず、長く保持し続ける行為は禁止。
スピニング・バックハンドブロー、スピニング・バックキックなどの回転技は有効。ただし、スピニング・バックキックで脚を狙うことは、禁止技である膝関節への攻撃に繋がりかねないので禁止。
……と、こんな感じのルールです!
わりと一般的な、ビギナー向けアマチュア大会のルールになっていると思います。しかし、運営団体の考え方によって細かい部分は違いますね。例えば、K-1系列の大会であれば”ワンキャッチ・ワンアタックルール”は認められません。キャッチしてからの攻撃はもちろんのこと、キャッチそのものが認められていないのです。
脱線しましたが、ルールミーティングの前後の空き時間は、選手たちのリングチェック兼、ミット打ちなどして体を温める時間でした。
いよいよ試合開始直前ということで、皆の緊張感も高まっているように感じました!
試合中
ついに大会がスタート!第1試合から豪快なKOが飛び出しました!!
よく顔を合わせるジム仲間さんの勝利!私も続かなければと思いました☆
そんな私の出番は第3試合。2分2ラウンド、インターバルが1分なので、試合時間は最大5分。ですのであっという間に出番が来ます!
少しのんきにしてて、もう出番間近なことに気が付き、慌てて運営に装備のチェックをしてもらう始末……集中できていません(笑)
あれよあれよという間にリングインし、対戦相手と向き合い、最低限の事項がレフェリーによって説明され、開始のゴングが……
なんだかふわふわしたような、現実味のないような感覚に包まれました。
しかし自分はリングに立っており、目の前に相手もいます。ここで相手が開幕から猛ラッシュをかけて来ていたら、ひとたまりもなかったかも知れません。
作戦通りに、ミドルキックを打ち込んでみました。すると、とてもずっしりとした感触が、私の足に伝わりました。
重い──体が強い。
ミドルキックを蹴っていくだけで、相手の体力や気力を奪ったり、腕をしびれさせたりすることは望めないだろうという予感を、試合開始1分以内にははっきりと感じました。
その影響なのか、はたまた緊張がやはりあったのか、あるいはウォーミングアップが不足していたのか……1ラウンド目の半分が経過した時点で、息がかなり上がっていました(リング外からのスマホでの録画で呼吸音を拾っているほどに……)。
元々キック主体で、相手の出方を見ようとする作戦。その中には「キックに強引に割り込んでくるような、荒々しい若武者であってほしい」という願望が含まれていました。もしそうであれば、用意したカウンターを当てたい、と。
しかし実際には、落ち着いてキックをガードする相手。勢い任せに飛び込んでくるような雰囲気はありませんでした。
こちらは、作戦が外れていることと、相手の体の強さに戸惑っています。相手は、こちらの蹴りに強引に飛び込んでくることのない落ち着きを持っています。
試合の流れは自然と、アマチュアらしからぬじっくり落ち着いた雰囲気になりました。お互いに体が突っ込みすぎると、手足が絡み合い、胴体が密着し、クリンチと呼ばれる状態になります。ムエタイやMMAの試合ではその先にも攻防がありますが、キックボクシングの試合であれば、途中でレフェリーが「ブレイク」(いったん離れて仕切り直し)の指示を出します。私たち二人は、このブレイクの指示をほとんど受けることなく、何となく『おキレイに』戦っていました(笑)
そんな中でも、相手がパンチをまとめるシーンが何度かありました。私はパンチラッシュへの対処が苦手なのです(泣)レフェリーが自分のダメージを確認している姿が認識できたことを覚えています。そんなことが認識できるなら反撃をしろ!と、自分に言いたいです(笑)
私のミドルキックが相手の腕に当たり、テンポを止めて反撃できなくしたシーンも数回ありました。ムエタイでは判定に好印象なシーンですが、キックボクシングにおいてはほぼ0点です(泣)
結果として、パンチラッシュをまとめたシーンを作った相手選手の判定勝ち、私の判定負けとなったのです……。
試合後
負けてしまいましたが、応援してくださった方も多く、練習仲間も勝利し、相手陣営にもあいさつし……「イベントに参加した」という楽しさはしっかり感じました!!
とはいえ、きちんと反省し、更なる上達を目指していきたいところです。そこで、応援に来てくれた大学の後輩(いつもイレブンワークスの練習会に来てくれているB君のことです!)に撮影してもらった動画を見直して、反省点を探す作業をしました。
探すまでも無くたくさん見つかったので、列挙していきたいと思います(笑)
①セコンドの指示を聞く
いつも教えてくれている先生がセコンドについてくれていて(頼もしい!)コーナーから声をかけてくれていました。これは、動画で振り返るまでも無く、当日リング上でもはっきり聞こえていましたし、内容も覚えていました。しかし、とっさに指示通り出来なかったのです(涙)
例えば、右ミドルを蹴っていると「左から行きましょう」と。言われた直後の1発は左ミドルを蹴ったのですが、その後また右ミドルから行く形に戻ってしまいました。
これは、左ミドルが練習不足で、右ミドルを出すよりも疲れるな……とリング上で思ってしまったからです。2分2ラウンドの短い試合で「疲れそう……」などと思ってしまった自分が情けないです!!
②事前情報を活かす
散々「アマチュア試合では事前の対策は立てにくい」と書いてきましたが、実は大会直前頃には対戦相手がわかっていました。身内同士の対戦、他ジム生との対戦どちらもあり得たのですが、今回は身内同士の対戦に決まったということで、先生がある程度相手選手の傾向を教えてくれたのです(逆もあったと思います。相手選手にも自分の情報が伝わっていたことでしょう)。
相手選手のことも、私と同じ先生が良く面倒を見ているらしく「『インローには素早く反撃を』と教えているから、あまりインローを狙わない方が良いかもしれない」と教えてくれていました。
しかし、動画を見直してみると……クセでインローを打っちゃってますね……そして反撃されている(汗)
事前に情報が入るという貴重なチャンスを無駄にしてしまいました……猛省!!!
③パンチが少ない、弱い
相手選手がジャブを使わず、いきなり右のパンチから入ってきて、それを見切れずにパンチをまとめられるシーンが何度かありました。
いきなり右から入れるのは、彼の勇気……もありますが、こちらのパンチが全く脅威ではないという証かな、と。
キックを当てたいばかりに、キックのことだけ考えた結果、簡単に右パンチで詰め寄られるという形になってしまいました……。作戦のための練習の①すらできていなかったということです(泣)
K-1のレジェンド、魔裟斗選手が、よく解説席で言っています。「パンチを当てたいなら蹴り、蹴りを当てたいならパンチをしなきゃ」と。
それをはっきりと思い知りました……。
④全体的な緊張感、集中力
まずは様子を見たいという私の性格。ムエタイ・アップライトという私のスタイル。これはどちらもスロースタートの原因になります。短い試合時間の中でアピールポイントを作りたいのであれば、もっと集中しなければならなかったでしょう。
顔見知りに挨拶しながら、どこか他人事のように「楽しいイベントに参加している」という雰囲気を味わっているいるうちに試合開始時間が迫っていました。
事前に集中して、気分を高めるようなことをしておいた方が良かったかな……と思います。そうすれば「インローはやめとこうかな……」くらいのことは思い出せたかも(笑)
(あと……感動するほど美味しくて感謝が尽きないのですが……差し入れのたい焼きを食べ過ぎたかも……。)
細かく挙げればキリがないほどになりますが、主にこういった反省点がありました……。
総括 ~また次に向けて
数えきれないほどの反省点がありましたが、スーパーマンパンチや、キックに反応した相手に次弾を打ち込む動きなど、出来ていた点もありました。
全く何もできず、一方的に滅多打ちにされなかっただけでも上出来なのかもしれません。
トータルして、自身が思っている力の3~4割くらいが発揮できたのかな?という感想を持ったところで、
『本番では、実力の半分も出ない』と古くから言われている言葉の説得力に気が付きました!!
100の力を発揮したければ、250くらい練習をしなければ……今後の励みになりました(笑)
ありがたいことに全くケガも無く、すぐに練習を再開することが出来ました。
早速マススパーリング。まず、とにかく手数を増やしてみることに。
これは、キックのチャンスを見計らうばかりに、手数そのものが少なくなりすぎているという反省を踏まえてのことです。
全然パンチが当たらないような間合いでも、シャドーボクシングのように常にリズムを取るようなイメージで手を動かし続けました。
すると、明らかに相手のプレッシャーが弱まり、攻めやすいしキックにも繋ぎやすい。その分、これまでたくさん考えてきた凝った技は出にくくなるのですが、差し引きプラスだと感じました。
何より大きいのは、狙いすました技を当てようと神経を尖らせるよりも、単純にたくさん動いた方が楽しいと感じられたことです。
要は「狙いすぎてスベっているセコいファイトスタイルだった」ような気がしてしまったんですね(笑)
自虐が過ぎる気もしなくもないですが、スポーツ精神にのっとって、すがすがしい気分になれるのは間違いなく手数が多い方だと思います☆
これからも、練習、実践、また練習と積み重ねていく中で、どんどん新しい技や、考え方を知っていければなと思いました。
冒頭の繰り返しになりますが、本当に学ぶことが多い、貴重な機会になりました!!!
以上です!